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万葉の庭の紹介⑦

万葉の庭にある「4あぢさゐ(アジサイ)」を紹介します。(万葉の庭〜散策の栞より)

(写真・イラストは著作権フリーの作品を使用しています)

「あぢさゐの八重咲くごとくやつ世にをいませ 吾が背子見つつしのはむ」

橘 諸兄(たちばなのもろえ)(巻二十ー四四四八)

*大意

「あじさいが八重に咲くように、八代も永く、お元気であれ君よ、見ては懐かしもう。」

*ひと言

 長寿(七十三歳)を祝って送られた歌に対する、左大臣諸兄の反歌。単純に考えれば相手の弥栄(いやさか)を願って

 いる歌だが、ライバル藤原仲麿(のちの恵美押勝)の権勢が目立ちはじめてきた当時の政治情勢を考えると、<お互い  

 気をつけようではないか>の自戒が込められていると詠むのも、あながちうがち過ぎとはいえまい。

*植物メモ

 大形でまり状に群がり咲くアジサイの花は、華やかで花期も長く、現代でも人気が高い。ただし、この歌のアジサイは 

 ガクアジサイを詠んだものと思われる。ガクアジサイは、アジサイの原種で、その可憐・清楚な花のようすが万葉人に

 愛された。