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2021年10月の記事一覧

万葉の庭の紹介 vol.11

本校の中庭にある万葉の庭の草木を紹介します。(西麗会:万葉の庭~散策の栞~より)

23 くり(クリ)

「瓜食めば 子供思ほゆ 栗食めば ましてし ぬばゆ 何処より 来りしもぞの・・・」

山上 憶良(やまのうえの おくら)(巻五-八〇二)

*大意

「瓜を食べると子供らが思いだされる。栗を食べるとな思ばれる。一体どうしたことなのか・・・」

*ひと言

この後に「まなかひにもとなかかりて安眠しなさぬ」(目の前に子らの面影がちらちてわけもなく眠れないのは)とあり、さらに有名な反歌「銀も金も玉もなにせむに優れる宝子にしかめやも」と続く。さすが子煩悩な憶良の面目躍如といいたいところだが、実はこれ、筑前国守としての領民への訓示の一部。個人的な感傷を詠った歌ではなく、道徳を説いたお説教だった。

* 植物メモ

クリは今も有用な食料品である。代表的なのは、野生種のシバグリと栽培種のタンバグリだが変種も多い。五~六月にうす黄色の細かい花を穂状につける。花には独自の強い臭気がある。和名ぼ由来は、黒実からきたらしい。